岡崎市で子育てをはじめたママやパパに役立つ情報を集めました。

赤ちゃんと子どもを守るための地震への備え

子どもが生まれると考えること、これまでと意識が変わることの一つに「災害への備え」があるのではないかと思います。
私自身も、単身のころはなんとかなるさ。と思っていました。しかし、子どもが産まれると「何ともならないかもしれない。この子をなんとか守らなくちゃ!」そんな思いが芽生えて防災への意識は変わってきたように思います。
しかしながら、いざ備えよう!と思っても一体何からしたらいいのか。どこまでやれば安心できるのか。分からず困るという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、岡崎市内でママ同士がつながり、勉強して情報を共有していける場所をつくりたい!と活動されている「守ろう子どもと赤ちゃん」の代表である荒木さんにお話を伺ってきました。

えーっと、備蓄品って何をそろえておけばいいんでしょうか?

その質問、本当に多いのですが「自分の家庭に合ったものを」とお答えしています。全く同じ家族構成や住宅環境、そしてアレルギーや持病さらには食べ物の好みも皆さんそれぞれ違いますからね。いつもお伝えしているのは備蓄品を買うという行動の前にやってほしいことがあるということ。それは

①情報を知る
②情報を元に考える
③具体的な行動をする(備蓄品を買うなど)

というように、買うのは最後。自分で納得したものでないと「防災セット」などを買っても安心できないし、実際に使えないと意味ないですからね。

具体的にはどうしたらいいのでしょうか?

まず、情報を知るというのは、ネットや市のHPなどで分かるものを調べます。例えば、避難場所はどこか?近くの避難所はここから調べられます。
岡崎だと来ると言われているのは南海トラフ地震ですが、どんなことが起きると予想されているかを知ることも大事です。一般的に備蓄は7日分と言われますが、本当に南海トラフが起きたら被災地の真ん中あたりになる岡崎は救援物資が届くのに時間がかかるのではないか。とも予測されています。
予想震度や液状化や水害、土砂崩れなどの恐れがある地域は「岡崎市わが街ガイド」で確認することもできます。
また、小学校や園にお子さんを預けている場合は、どこに迎えに行ったらいいのかの確認も必要です。小学校や園の場所によっては近くの避難所へ移動するというマニュアルになっているところもありますので、どこへお迎えに行くのか調べておいたほうがいいですよね。

あとは、自分の家庭の状況も再確認してみましょう。例えば、パパは帰ってこれるのでしょうか。公務員など有事の時は職場から離れられないという職業だったり、遠方で帰ってこれない、また、会社のマニュアルで帰宅困難者を出さないために会社から出てはいけないというところもあります。ママが働いている場合はママも同様ですね。帰宅困難者になってしまったときに役立つ情報もありますので、印刷して持っておくのも備えです。

備蓄品にもつながることとしては、普段の冷蔵庫やレトルトの持ち方なども改めて考えてみましょう。週に1度冷蔵庫いっぱいに買い出しをするという方は、ある意味1週間分の備蓄がありますが、当然消費すれば減っていきます。生活の効率としてはいいですが、防災の観点から言うとあまりお勧めはできません。常に7日分になるようにローリングストックを考えて備えたいですね。また、畑がある人はそれも立派な備蓄です。レトルトを普段から常備している方も同様ですね。それらがない方は、「備蓄品」が多めにいるかもしれません。
また、避難所で寝泊まりするのかどうかもある程度考えておくといいかもしれません。最近では、昼間は家で過ごし夜だけ避難所で寝る方や、完全に自宅または車を避難所として過ごす方も増えています。特に、子どもや赤ちゃんがいると周りにも気を遣うし自宅のがママが精神的に楽という方が多くいらっしゃるようです。自宅避難を考えるのであれば、建物が残っていても家の中がガラスや食器の破片や倒れた家具だらけでは暮らせません。さらに子どもがいると思うように片づけることができないことも容易に想像できます。家の中で一部屋だけでもいざという時に片づけやすい部屋を確保するために家具を固定したり、寝ている時はすぐに逃げられないので理想としては寝室はベットや布団だけにしておくのがいいですね。

なるほど。ここまで調べたら今度は②の考えるですね。

そうです。南海トラフを想定するなら、〇日分備蓄しよう。とか、職場から歩いて帰るためには車に運動靴を入れておこう。とか、子どもをすぐに迎えに行けないかもしれないから、先生に許可を経て常備薬をランドセルに持たせておこう。とか、情報を集めて想像してみると、「自分の家庭に合わせて」どうするかを考えられるようになると思います。

なるほど。そこまでやって、何を行動するかを決めたらいいんですね!

そうですそうです。①と②さえできれば③はスムーズにできるはずです。
具体的な備蓄品のリストは日本赤十字さんのこんなサイトや無印良品さんのこんなサイトもありますので、まずは参考にするといいと思います。
①と②をしっかりやっておけば、このリストを見て自ずと備蓄すべきものや、わが家にはなくていいものが判断できるはずです。

今はインターネットでいろんな情報がありますが、全部備えるのは場所もお金もいるし大変です。自分にとって必要なものを判断する力が必要ですよね。

とはいえ、これは絶対いるよ!というものはありますか。

モバイルバッテリー
ガソリン(給油を心がける)
トイレの備え

この3つは、何も考えず常備しておくといいです。
災害直後、携帯がつながる状況だったとしてもバッテーリーが切れたら話になりません。災害後数日たつと携帯電話会社が基地局を建ててくれる例が増えていますが、それが使えるのも電気があってこそです。
ガソリンも、車を使ってよくなっても燃料がなければ意味がない。私は普段から半分を切ったら給油するようにしています。
また、空腹はなんとか耐えられますがトイレは我慢できません。簡易トイレを買っておいたり、自宅で簡易に対策できる方法を覚えておくことは大切です。もちろん、トイレットペーパーなどセットで必要なものの用意も忘れないようにしてください。

持病がある人は「お薬手帳」があると、薬を処方してもらいやすいという話も聞きますので、あるといいと思います。

あとは、赤ちゃんママのマザーズバックには、普段から1日家から離れても過ごせるぐらいの着替えや飲み物などが入っていると思います。それはそれでもう十分な備えと言えるのではないかと思います。そのマザーズバックを少し充実させたり、災害時にさっと持てるような場所に置いておくだけでもずいぶんな備えだと思います。
また、講座では防災ポーチもお勧めしています。絆創膏や常備薬のポーチを持ち歩いている方は多いと思いますが、その感覚で自分にとって必要だと思うものをポーチひとつにまとめて入れておくと、考える力もつくし、普段役立ったりするのでいいですよ。私が少々欲張りにつくった時の中身はこちらから見れます。

子どもたちと一緒にやることも大事ですよね。

そうです。それもかなり大事な備えです。今は、防災の絵本なんかもあります。私たちもほんの少しだけ参加参加させていただいた「ちきゅうくんのくしゃみ」は、当時2歳だった娘にも読み聞かせをしていたおすすめ絵本です。そういったもので小さいころから意識をきちんと持たせると、いざという時に自分で自分の身を守れるようになると思います。
家族がばらばらの時に被災したらどこに集まるか?と言ったことはもちろん、家で地震が起きたら「たおれない・われない・おちない」場所はどこで、子どもの年齢に関係なくやってくる災害から自分はどうやって自分の身を守るのがいいのかを一緒に考えてみるなどして、日常的に話をしていると意識が高まって自分の身を守ることにつながります。
防災は、特別なことというよりも日常の中で意識も物も備えていくべきものだと考えます。
イベントやブログなどでは、「子どもたちと一緒にいつもの生活にちょっと取り入れる防災」ということで、防災食を食べてみたり、それぞれの備えを共有したりしています。不安なことは一人で抱え込まずに気軽に相談してください。そういう横のつながりを作っておくことも、いざという時に大切なことです。
気軽に、イベントなどにもいらしていただけたらと思います。

荒木さんおすすめの防災関連サイトの一部
ジブン防災 静岡 もしもの備えは3段階に!
ARVO 防災ポーチの気になる中身とは
Panasonic ママ防災士アベナオミさんに学ぶ いつもの便利×もしもの備え

《インタビュー後記》
備蓄品より先に考えること。すごく身に沁みました。我が家でも早速子どもたちと話をしてみると、分からないことや心配なことが出てきました。そして、それをまた調べて備えていく。やってみると、防災って荒木さんのおっしゃる通り日常のちょっとした延長でできることもたくさんあるのだと気が付きました。
これからも、子どもたちと一緒に考えて備えていきたいと思います。

《お話を聞いた荒木歩さんの活動》
「守ろう子どもと赤ちゃん」では、さまざまな講座やイベントを開催しています。もっと詳しく聞きたい方はぜひ足を運んでみてください。
ご依頼いただければ出張で防災講座も行います。
講座以外でも、ブログでの情報発信やLINEグループでの情報共有などもされていますので参考にしてみてください。
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